『遠・距・離・恋・愛』
「行こうか?」


「え?」


さっきは大人っぽく見えた俊一が、今度はキョトンと子供の表情に変わり俺を見る。


「若菜ちゃん達の所だよ。早く会いたくて学校サボったんだろ?」


「健吾さん…」


「俺も早くミキに会いたくてバイクで来たんだ、何も持たないでここに来てさ、格好悪いだろ?肌身離さず持ち歩くカメラも忘れてさ。笑えるよ。」


「それで良いんじゃないですか?生意気言うようだけれど、それが恋なんですよ。」


それから俺達二人は軽く微笑み校門をくぐり歩く。

互いの愛おしい彼女の元へと…。
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