『遠・距・離・恋・愛』
三上が扉の傍に行き、最後に一言言葉を残した。



「ミキ、幸せになれ。いつでも俺はミキの見方だ。」



最後までミキに顔を見せることの無かった三上。



同じ男として、良い所を持って行かれた気分だ。



最後の最後まで俺につっかかって来たし―――



ホント嫌な奴だ。



でもアイツの言葉は忘れない。絶対にミキを幸せにしようと心に誓った。



俺はミキの手を取る。



そして、遅くなったが……



「卒業おめでとう、ミキ。」




笑顔を見せるミキ。



そのまま何も言わず、図書室を後にした―――
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