『遠・距・離・恋・愛』
――――1時間は経ったかな……



シャワー室からミキが静かにやって来た。



「健吾…、これ…」



「驚いた?だよな…。でも綺麗だよ、すごく綺麗…」



ミキが着てるのは制服じゃない。



赤いシンプルなドレス。



胸元を少し大胆にしてみたけど、



サイズもピッタリ。



仕事上の付き合いで使っていたブティックで昨日選んでおいた。



ミキがシャワーを浴びてる間、脱衣所にドレスの入った箱とメッセージカードを置いた。



メイク道具も知り合いの人からすべて借りて、



下着は一番困ったが、若菜ちゃんに頼んで買って来て貰った。



もちろん、中身は見てないからどんな下着か知らないけど、すべてを脱衣所に置いて来た。
< 24 / 40 >

この作品をシェア

pagetop