『遠・距・離・恋・愛』
「こんな格好だからすごい所で食事するの?」



「うーん、場所は凄く近い。気に入ってくれたら嬉しいけど…」



まだ何もわからないミキに、手を取りエスコートする。



バスルームから出て、廊下を歩き、リビングの扉をゆっくり開ける――――




「えっ………!?」




リビングを見てミキは立ち尽くした――――



「レストランはここ。気に入らないか……?」



「………」



まだミキは言葉にならなく、立ち尽くしたまま。



「ミキ?」



俺に顔の覗かれてハッと我に返ったミキ。



「あ……ごめんなさい、あまりにビックリしちゃって……」



「場所変える?」



「ううん!ここが良い!こんな素敵な場所を用意してくれたなんて、嬉しい!」



目を輝かせながら満面の笑顔を見せてくれた。
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