『遠・距・離・恋・愛』
料理が冷めないうちにと、二人グラスを持つ。



「ミキ、卒業おめでとう…」



「ありがとう。こんな素敵な卒業の日をプレゼントしてくれて幸せ。」



二つのグラスが重なり、静か部屋に響き渡る。



「食べてもいい?」



「沢山食べてくれよ」



太るよ〜なんて笑いながら、ビーフシチューを一口食べた。



「どう?」



ミキの顔を黙って見つめる。



「すごい…。ホントのレストランみたいに美味しい」



「マジ?」



「うん!」



その言葉を聞けて、自然と俺も笑顔になり一緒に食べ始めた。



お互い笑顔になる。



他愛もない話しをして食が進んだ。
< 28 / 40 >

この作品をシェア

pagetop