『遠・距・離・恋・愛』
NO.3 ミキの決断
それからの二人は忙しい日々が続いた。



ミキについて行くと決めた俺は、本格的に行動をした。



平井さんに挨拶したり、



互いの両親にも同棲する許可を貰った。



ミキの専門学校の入学式まであと二週間余り―――



向こうに住むための部屋も、大体の候補を雑誌やネットから見つけておいた。



今週末に二人で実際に見に行く予定までこぎつけた。



確かに忙しいけれど、



毎日が充実してる感じだった。



それはまるで 遠足の日を心待ちにしている小学生のようだった。



実は俺達、今同棲中――。



ミキの卒業式からそんなに経たないうちにミキの両親はオーストラリアへ行ってしまった。



今回の転勤は何年かかるか分からないからという理由と、ミキはもう大人だからと言って、二人仲良く旅立って行った。



だから今ミキは東京の俺のマンションに一緒に暮らしている。










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