『遠・距・離・恋・愛』
……あっ…、いた……。


どんなに沢山の人がいても、すぐにミキを見つけることが俺の小さな自慢。


まだ俺の存在に気付いてないのか、若菜ちゃんや他の友達と楽しく話しをしたり、かと思うと泣きながら抱き合ったりしてる。


“本当、泣いたり笑ったり忙しい奴(笑)”


こっちまでミキにつられそうになってしまう。


ミキにどう声を掛けようか迷っていた時……。


「上田。」


俺も、振り向いたミキも “あっ…”と表情を変えていた。


ミキに声を掛けたのは、三上 亨。

ミキの学校の先生であり、

ミキが片思いしていた相手……。
< 6 / 40 >

この作品をシェア

pagetop