俺様王子のヒ・ミ・ツ

「あずさ!!」



その声がだんだんと大きくなってくる。




そしてあたしの耳にもはっきり聞こえた
とき振り返ると、


走ってこっちの方に向かってくる
幸人がいた。





「ハァーハァー
 おまえこんな所にいたのかよ。


 俺はてっきりどっかの影で泣いてる
 と思った・・」



そう言った幸人の息は乱れていた。



あたしはうつむいたままなにも
返さなかった。




幸人ととはもう、なにも話したく
なかったから・・・・





「おまえいつまでそうしてる気だよ。

 これから戻っても、もう遅いし


 まずここに入るか。」




「はぁ!?

 何言ってんの?」



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