俺様王子のヒ・ミ・ツ

幸人は自分の席にいてくつろいでいた。


「ねぇ。 
 これから試合でしょ。

 行かなくていいの?」


あたしは幸人に近づいた。


「うん。
 知ってる。試合は勝ったんでしょ。

 見てないけど、あずさの笑顔を見れば
 わかる。

 おめでとう。」


あたしそんなに笑顔だった!?

全然自分では気付かなかった。



「ありがとう。

 あの幸人の地獄の練習を耐えきったん
 だからあたりまえ。


 幸人こそ、これからの試合絶対勝ってよ。」




「うん。大丈夫絶対勝つから。

 あのさ、あずさ。
 俺の試合の時、ベンチに座ってて見てて
 くれない?」


あたしが!?


ベンチに!?


テニスの団体戦では試合の人のベンチコーチとして
コートの中に入っていいことになっていて、
今までは幸人の所には誰もいなかったんだけど・・・


 


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