ヤンキーは元シンデレラ。
メロンソーダ
「あぁ―…ぢゃあメロンソーダ買ってきて」
俺の真隣で青夢が言う。
もちろん金は連れが払う
「はぁ―…」
俺は思わずため息をついた。
「どうしたん?」
「いや、青夢、昔からメロンソーダ好きだね。」
「メロンソーダってなんか懐かしい味がすんだよねぇ」
青夢が言ったことをあまり理解出来なかった俺。
「へぇ」
「なんだよ?てゆうか瀧何か飲まないの?」
「別に。」
それきり話は途切れてしまった。
しばらくすると
さっきの連れどもが
戻ってきて
青夢の前にニコニコと笑顔で立つ
「買ってきました!!」
右手にメロンソーダ。
「おおきに♪」
青夢も笑顔で受け取って
ペットボトルのキャップを外した瞬間
プシュアア―ッ
と泡が出てきてその泡が思いっきり青夢の制服に濡れる
「てめぇ―…」
キレた―…
青夢のキレたところ久しぶりに見たなぁ。
青夢がふっと拳をあげたとき
パシッと拳を止める奴は―
「よっ、元気盛々でいいんだけどぉ―」
この喋り方は―…
『ドール系レディース』と呼ばれている
『薪』サン。
「ま、薪―…」
青夢が真っ青な顔で振り返る
「そんくらいで殴んじゃないわよ?」
ニコッと営業スマイルを見せる薪
確かに可愛いかもしんない。
だけどね
目だけ怒ってんのは
何?(笑)