ヤンキーは元シンデレラ。


「俺の前では"ヤンキー"ぢゃなくて"女の子"として居ってよ」


青夢はあたしに背を向けて言った



いや、『頭隠して尻隠さず』だっけ??
それみたいに顔隠しても耳赤いですよ、青夢クン。









「あたしが"ヤンキー"ぢゃなくても青夢はあたしを捨てないで居てくれるの??」






この発言結構本気で訊いてたりする。







「当たり前やん。何言ってんの、夕美ちゃん??」



「何もない――…」



そっか―……



青夢はやっぱり優しいなぁ……





「ほら、学校行くで?」


「うんっ」



バイクのエンジンをつけ、またあの爆音が鳴り始めた




「俺なりには歩きで登校したいんやけど―…。」


と呟いたけどこんな爆音の中じゃ聞こえるはずがない。


「今何か言った〜??」



「何も言ってねぇよ!!」




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