ヤンキーは元シンデレラ。






「そういえばお前、青夢と付き合ってるんだっけ?」
瀧があたしに単刀直入で訊くからあたしは相当吃驚した



「付き合ってるけど?」




瀧が眉を下げてあたしに真剣な話をし始めた




「あのさ―…。青夢のこと宜しく頼むよ。」



え―――…?



いや、うん。


いきなりどうしたの?



「うん―…?」



「あいつ実はさ…、昔一人の彼女が居たんだ。」






あたしの知らない
昔の青夢の"彼女"―…





へぇ――…

居たんだ。



「青夢はすんごいヤンキーと思えない程一途でさ―…」




あたしはただ頷いた


「そいつだけをただ愛してたんだ―…。だけどそいつは他に好きな奴が出来て青夢を振ったんだ」




"青夢を振った女の子"―…?



ありえない。


こんな一途な青夢を振るなんて…


あたしには考えられない



< 74 / 117 >

この作品をシェア

pagetop