お兄ちゃんの気持ち
「カナコちゃんも、好きな男の子が出来たらわかるよ」

私が好きなのは、おにいちゃんだけなのに。

男と女…。

なんだか難しいです…。


「カナコ、遅刻するぞ?」

ぼーっと考えながら着替えていたら、おにいちゃんが部屋まで呼びに来てくれました。

慌てて部屋を飛び出すと、目の前にいつもの笑顔のおにいちゃんがいます。

「ほら、急がないと」

いつものように私の頭をぐしゃぐしゃっとして笑うおにいちゃんに、お母さんが見ていないのを確認してぎゅって抱きつきました。
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