お兄ちゃんの気持ち
「河合コウスケです。遅くにごめんね?」
俺の笑顔、ひきつってない?
夜遅くに押しかけちゃった俺に、嫌な顔もせずに笑顔で対応してくれたカナコちゃん。
俺の想像通りの、素直でかわいい女の子だった。
浅野、俺は遠慮しないよ?
本気で行くから。
お前の兄としての気持ちよりもずっと惚れているんだから。
「俺、カナコちゃんのことが好きになったんだ。一目ぼれ」
本当はもっとかっこよく決めるつもりだったのに。
カナコちゃんに対する浅野を見ていたら、どうにも止められなかった。