お兄ちゃんの気持ち

「河合コウスケです。遅くにごめんね?」


俺の笑顔、ひきつってない?


夜遅くに押しかけちゃった俺に、嫌な顔もせずに笑顔で対応してくれたカナコちゃん。

俺の想像通りの、素直でかわいい女の子だった。


浅野、俺は遠慮しないよ?

本気で行くから。

お前の兄としての気持ちよりもずっと惚れているんだから。


「俺、カナコちゃんのことが好きになったんだ。一目ぼれ」


本当はもっとかっこよく決めるつもりだったのに。

カナコちゃんに対する浅野を見ていたら、どうにも止められなかった。
< 40 / 55 >

この作品をシェア

pagetop