世界の果てで、恋の続きを。【先生×生徒】
第一章 はじまりの夜

普段なら15分ぐらいでつく家までの道のりを一時間以上かけてマンションの玄関に辿り着いたころには、俺はもう文字通りへとへとで。

5月の夜風は涼しくて気持ちがいいはずなのに、気付けばじんわりと汗をかいていた。


「……朋兄、ちょっと!助けてっ」

「あっそかー、片瀬くん、朋久先輩と一緒に住んでるんだよね~!
朋久先輩、あたしですー。とーこですよー!」

「ちょ、やめて!先生暴れないでっ。うわ、」


俺にほぼすべての体重を預けるぐらい、しなだれかかっていたとーこちゃんの重みに耐えかねて、彼女ごと俺はバランスを崩して玄関口に倒れこんだ。

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