他人の恋愛話に興味はねぇ
「ローン!」

東一局目、開始早々タシロの捨牌を指差して、恭平が叫んだ。

「チンイーソー!満貫!」

よりによって田代から上がるとは・・・。

ふてくされた表情で
タシロは手持ちの牌を豪快に崩した。


「まったく、チンイツかよ。
チンといや、さっきの恭平の暴れん坊チンチンの話を聞かせてくれよ」


なんて強引な。


「ひっでー言い方。
暴れん坊ならタシロの方じゃない。
おばさんから中学生から、
女だったら手当たり次第じゃん。
自分を棚に上げてよく言うよ」

「馬鹿こけ。
いくら俺でも中学生には手を出さねーぞ」

「あれぇぇ、この前の援交の子、
中学生って言わなかったっけ?」

「ごほっ」
村上の問いに、タシロは吸っていた煙草にむせる。

「臭かったんだろ?あそこ」

「はあーー?」

「はあーー?」


俺も恭平も素っ頓狂な声を上げてしまった。


村上は、タシロの暴露話を楽しんでる様子はない。
鈍感な村上のこと。
ただ事実を言っているのだろう。

さらに続けた。
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