ツンデレプリンス


彼はしばらく黙って立ち止まっていたが、スタスタと歩き始めた。


私もそれの少し後ろを行く。


仕方ないじゃん、向かってる場所一緒なんだもん。


午後の授業も流すように適当に受けた。


やはり昼休みの嫌いだから騒動のせいだろうか。


「そうかー……嫌いかー……」


私は別に嫌いなわけではなかった。


ただ、気に食わないというか、ムカつくなって思ってた。


完璧なやつは嫌いだ。


……あ、嫌いだった。


前言撤回。やっぱり嫌いだった。


完璧なやつは生徒会長の次に嫌いだ(全国の生徒会長のみなさん、気を悪くしたらごめんね)。




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