Strawberry on the shortcakes
先生の顔を見ると
『?』ばかり思いつく
ねぇ、先生
この『?』を
私と一緒に
謎解きしてくれませんか?
しばらく黙り込んだ私に
「山本?」って先生は首を傾げた
「…………どうやって?」
私が小さな声で訊いた
「体調がおかしいと感じたら
どうやって先生に連絡するの?」
「え?」
「体調がおかしい時に靴を履いて、先生んちのドアを叩けばいいの?」
「……………あ……」
先生は私の言葉に少し困った顔した
姑息な手段かなぁ?
でも、先生だって悪いんだよ
私に優しくしてくれるから
もっと もっと
近くに行きたいの
先生がジーンズのポケットからケータイを出したから
私も制服の胸ポケットからケータイを出した
赤外線で先生のアドレスを受け取る
「何かあったら連絡してください」
目を伏せて言った先生は
なんだかケータイ教えたくなかったみたいに感じて
アドレスゲットを嬉しいのと同時に不安になった
「先生………」
胸のところでギュッとケータイを握りしめて
「先生……迷惑…?」
チラッと上目遣いで先生を見つめると
「―――――――………っ」
先生はなんだかビミョーな表情を浮かべて
「それは反則だよ」
ポツリと何かを呟いたけど聞き取れなかった