Strawberry on the shortcakes
先生はまたコインケースを出して缶コーヒーを買った
「先生、バナナ汁粉飲まないの?」
先生はニヤリと笑って
バナナ汁粉の缶を私の頭に乗せた
「罰として、山本が全部 飲むんだな」
「え~~」
「その味を30字以上50字未満で述べなさい」
頭の上でバナナ汁粉の缶を受け取って
「イヤだよ」
「ダメ。ちゃんと飲みなさい」
先生はカシッて缶を開けてコーヒーを一口飲んだ
バナナ汁粉の感想か……
…………あっ!
いいこと思い付いた!
「じゃ、後で飲んでメールする」
先生は驚いた表情で「え?」って言った
「今は全部飲めないから
後で飲んで感想メールするよ」
先生のアドレス使えるチャンス
そして私のメアドを知ってもらえる
「先生はちゃんと感想を添削してよ?」
これで先生からの返信ももらえるよね
私の目は
期待に満ち溢れてたと思う
きっと誰から見ても藤代先生が好きだってバレる勢いだった
先生は困った表情をして
私から視線を逸らして
「何も学校で会うんだから
メールなんて使わなくていいよ」
「でも……」
「さ。昼休み終わるぞ
教室に戻れ」
先生は私の横を通りすぎ行っちゃった