Strawberry on the shortcakes
なんだろうなぁ
なんだろうなぁ
先生に一歩近づこうとすれば
先生は一歩下がるみたいな……
やっぱり私、迷惑なのかな……
バナナ汁粉をギュッと握りしめ うつむくと
「………また、キッズにちょっかい出しやがって
オッサンのクセに………」
後ろから修ちゃんの苛立った声
「え?修ちゃん?」
驚いて振り返ったら
すごく怒った顔した修ちゃんが
私の手からバッとバナナ汁粉を奪い取って
え?
――――カシッと缶を開け
ウソ
――――ゴキュ ゴキュ ゴキュ
バナナ汁粉を仁王立ちで一気飲みした
「プッハァ…」
全て飲み干した修ちゃんは
ギュッと眉を寄せ
渋い表情で
口元を手の甲で拭った
「………ウソ」
全部 飲んだ
藤代先生が私にくれた
バナナ汁粉を
感想を伝えなきゃ
次の接点が消えちゃうのに
「ウソ~!
修ちゃん全部飲んだぁ」