Strawberry on the shortcakes



学校帰り、修ちゃんとスーパーで買い物して


私の家に帰る


修ちゃんは
すっかり ここに慣れて


買って来た食材を手際よく冷蔵庫に片付けてくれる



私が床に座って
雑誌を読んでる間


修ちゃんは
ベッドでゴロゴロしてたり


さすがは従兄弟、血縁で


私にとって
修ちゃんは兄妹みたいで


彼は私にとって何なのか?
なんてことすら感じない
家族だった




夕方6時が近づくと


未だに落ち着かない


修ちゃんと
他愛ない話をしてる中


玄関へ走り出したい衝動に


どうしようもなく駈られる


玄関にしゃがみ、冷たいドアに耳を寄せて


藤代先生の帰りを待ちたい



藤代先生の足音、鍵の音
ドアを閉める音を聴いて


届かない「お帰りなさい」を
今でもすごく言いたいよ



壁一枚隔てた この距離は


きっと


月よりも遠いような気がする…




< 154 / 283 >

この作品をシェア

pagetop