Strawberry on the shortcakes
先生の首には変わらず
銀の鎖
胸には先生と奥さんの永遠の誓いが2つ並ぶ
「………せんせ…」
顔を上げようとした
私の後ろ頭を
大きな手のひらが包み
胸の中に戻される
どうしちゃったの?
先生…………?
ドキドキドキドキ
高鳴る鼓動
先生の熱が移るみたいに
頬がどんどん熱くなるけど
力を抜いて身を委ねる
目を閉じて胸に耳をつけると
先生の心が聴こえないかな?
「………はぁ」
小さくため息がもれて
先生の唇が
私の頭に押し付けられる
―――――――ドキッ
唇を頭につけたまま
「………わかってる
ごめん」って呟いて
腕の力を一気に抜き
またダランと
先生の腕はソファーに落ちた
私も慌てて
先生のひざから降りて
何気なく
耳に髪をかけた手が少し震えた
「せ、先生、大丈夫………
じゃないよね?
あの、そうだ。
一緒に病院行こう?」
ぐったり うつむいた先生のつむじを見ながら
「あ、タクシー呼ぶから
先生、着替えて?」
「………山本、学校は?」
「早退しました」
「………どうして……」
「もう、私のことはいいから
先生は自分の心配してください
汗かいてますね?
タオルはどこですか……?」