Strawberry on the shortcakes



私のことをすごく心配したって
わかる


ちゃんと説明しなきゃって
修ちゃんの背中を見つめ



「1時間目が化学で…………
先生が休みって聞いて
私、心配で……」



「だからって、
なんでお前が行く?
アイツはただの先公だろう?」


「修ちゃん…やっぱり私まだ」


「ふざけんなよっ!」



怒鳴り声に
さっきの突飛ばされた衝撃がよみがえり
打った頭と背中が熱くなる




「いいかげんにしてくれよ…

『まだ先生が好きだ』
とでも言うのかよ?」



少し私をバカにするような
口調だった



「だったらオレは何?
まさか、
まだ従兄弟ですって言うの?」



「だって修ちゃんは」


「黙れよっっっ!」


修ちゃんは立ち上がり
涙が浮かぶ目で私をにらんだ



「お前、人の気持ちって考えたことあるか?」


「………修ちゃ」


「こんなの鈍感って言わないよ
無神経だ
お前、無神経だよ………」




修ちゃんが
早足でリビングを出て行く


私の横を通りすぎる時


肩がドンッとぶつかる


それでも振り向かずに部屋を出た修ちゃんの



気持ちが肩に


ぶつかった私の肩に残って



    無神経だよ




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