Strawberry on the shortcakes
すぅ…っと深く息を吸ってから
先生は
「キミは優しいから
でも、キミがオレに同情することは何もないんだよ」
「同情なんか……」
同情なんかじゃないよ、先生
違う、違うよ
私は
窓際に立つ その後ろ姿……
窓の外の夜の光に浮かび上がる
先生、先生のその背中が
痛いくらい 愛しいんだよ……
「私は
私は先生が好きだよ……」
先生は初めてこちらを振り返り
私を真っ直ぐ見つめて
口を開き 何かを言いかけて
だけど、悔しそうに唇を噛み
うつむいた
私は先生に歩み寄り
彼の伏せた目を左手で隠した
目隠しをされた先生は
「…………絆?」と不思議そうに言って
「私の顔を見るのがつらいなら」
私を見て 結を思い出して
何も言えないなら
その目を隠してあげるよ