Strawberry on the shortcakes
薬を飲んでからベッドに横になると先生は肩のぎりぎりまで布団をかけてくれて
小さな子供にするように
ぽんぽん と お腹の当たりを
布団の上からたたいた
優しく穏やかな先生の視線が
ベッドに横になる私へと
真っ直ぐに向けられて
高鳴る鼓動に
呼吸が浅くなるのを感じて
布団をおでこまで引っ張り上げて顔を隠した
「………じゃあ、
オレは戻るから」
先生の足が一歩進むのを感じて
ばふっ
勢いよく布団を剥ぎ
「…待って先生!」
気がついたら叫んでた
私の声の大きさに驚いた表情で先生は立ち止まった
「………あの」
ドクン、ドクン、ドクン……
全身が
心臓になったみたいだった
ギュッと布団を握りしめて
私は先生に言った
「ドイツから
両親が帰ってくるんです」
更に驚いた表情をして
「本当に?」
「はい」
先生は
ベッドの隣の椅子に腰をかけ
少し身を乗り出すように
私の話を聞いた