Strawberry on the shortcakes



「ごちそうさまでした」



挨拶して 宇佐美の家を出ると



辺りは 真っ暗で



空には星が瞬いてた



「キッズ」



後ろから
修ちゃんが追いかけて来て



「修ちゃん」



「送って行くよ」



「ありがとう」




二人並んで夜道を歩く



歩道を自転車が通ると



さりげなく私を かばう修ちゃん



なんだか男の子っていうより



男の人って感じ



「1人暮らしなんかしないで
家で一緒に暮らせたらいいのに」



修ちゃんが夜空を見上げながら呟いた



「うん。でも、それじゃ叔父さん叔母さんに悪いし」



「違うよ。キッズの伯父さんたちがオレを警戒したんだよ」


「なんで、修ちゃんを?」



フフンと修ちゃんはイジワルそうに笑って


私の顔をのぞき込んだ


「キッズ。従兄弟なら結婚できるんだよ?」



―――――――――ドキッ



「もう、そうやって私をからかうんだから」



修ちゃんは私を見て楽しそうに笑ってた


マンションのエントランスに着いて


「困ったことがあったら
オレに言えよ」



「うん。ありがとう」


マンションをあとにする修ちゃんの背中を見えなくなるまで見送った



頼もしい修ちゃんもいるし



初めての1人暮らしは



少し寂しいけど大丈夫



楽しいことが待ってるはず



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