Strawberry on the shortcakes
体育が終わり着替えて教室に戻ると
「キッズ」
辞書を片手で上げて教室の前
壁に寄りかかる修ちゃんの姿
「修………」
ガシッ
女子の皆さまが私の肩を抱き
「頼むよ、キッズちゃん♪」
甘~い香水を漂わせながら耳元で囁かれる
「わ、わかってるよ」
私は苦笑いしながら
クラスの女子を連れて修ちゃんの前に立つ
「辞書サンキューな」
「うん」
修ちゃんから辞書を受け取って
「あのね、修ちゃん」
「ん?」
「こちら。私のクラスメイトの…」
その場にいた6人を左から順に紹介って言っても
私だって彼女たちの名前しか知らないんだけどね
「絆ちゃんとは仲良くさせてもらってるんで~す」
皆さま好き勝手を修ちゃんに言って
「あ、そうなんだ
ありがとう
これからも絆のこと、よろしく頼むね」
修ちゃんは私の頭を軽く撫でて笑った
仲良くなんて してないも~ん
皆さま 私は ど~でもいいんだもん
目当ては 修ちゃんなんだもん
なんだか ふてくされた気分になってしまう