Strawberry on the shortcakes
「宇佐美先輩、帰りにどっか行きませんか?」
意を決して1人が修ちゃんを誘う
「あ~、行きた~い」
「宇佐美先輩、行きましょうよ」
この誘いには私も少し困る
修ちゃんにだって予定があるだろうし
いきなり誘われても困るんじゃ
でも修ちゃんは
「いいよ。じゃ、ガッコ終わったら校門で待っててよ」
ニッコリ笑って答えて
「「「ぎゃあ、マジでっ」」」
皆さまが喜び歓声をあげる
「じゃ、放課後ね」
片手をヒラヒラ振って教室を後にした修ちゃんを
私は追いかけた
階段の踊り場で
「修ちゃん!」
私が声をかけると
「キッズ?どした?」
修ちゃんは振り返り立ち止まる
「なんか、ごめん
迷惑だよね?」
修ちゃんは フワッと笑い
「断ったら、キッズの立場 悪くなるし」
「私のせいで……」と言いかけたら
私の唇に修ちゃんは人差し指を当てた
…………修ちゃん?
「こんな事言ったらナルシストみたいだけど
わかってるよ。よくある事だし
オレが行けばキッズだって皆に良くしてもらえる
だったらオレは喜んで行くよ?
キッズのためだから
苦痛じゃない」