Strawberry on the shortcakes



修ちゃん


なんて優しいの?



こんなに いい従兄弟を持って


私って幸せだな



くしゃくしゃって修ちゃんに髪を撫でられながら



「ありがとう」


「可愛いキッズのためなら
なんなりと

じゃ、もうチャイム鳴るし」



階段を降りて行く修ちゃんの後ろ姿にもう一度



「ありがとう

―――――――――修ちゃん」



――――――――――ガシャンッ
――――――――――バサァッ


私の後ろで紙がたくさん落ちたような音がして



振り返ると



「………藤代先生!」



階段の上で藤代先生が呆然と立ち尽くして



手に持ってたプリントや教科書、チョークのケースを全て落としてた



「先生、大丈夫ですか?」



私は慌てて駆け寄り

しゃがんで落ちた物を拾う



音に気がついた修ちゃんも戻って来て



「なぁに、やってんの?
藤代先生」



苦笑いして
落ちたプリントを集めた



やっと藤代先生は


「ご、ごめん」


掠れた声で言って


慌てて床に落ちて割れたチョークの欠片を拾った




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