◇禁断恋愛◆
明け方、俺はいつもより早く目が覚めた


隣には、日菜が眠っていた


時計に目をやると、まだ5時前だった


部屋には日菜の寝息の音だけ


俺は日菜の髪を撫でた


そして・・・愛しいその名前を呼ぶ


「・・・日菜・・・・・・・・・・・・・」


誰にも聞こえないような声で


いつまで、こんな風に隣でいられる?


いつまで、君を見つめてられるの?


いつまで・・・・泣き顔見なくていいの?


なんて・・・一人そんなことを思う


何もわかってないのかもな・・・日菜・・・


それでいいよ、わからないでいて


全部全部、俺が悪いんだ


俺が妹の日菜を好きになったりするから


好きにならなければ・・・こんな二人とも傷つくことなかった


だけど・・・もう、無理だよ


もう、過去になんて戻れない


何も元に戻せない

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