◇禁断恋愛◆
抱きしめている日菜の体が熱い


「日菜・・・熱あるんだった、ごめん・・・」


そう言って俺は離すとベッドに日菜を寝かせた


日菜は、少し寂しそうに俺を見る


『そんなの・・・大丈夫だよ・・・』


「大丈夫じゃないって。・・・昨日俺が帰り遅かったから・・・風邪引いちゃったんだよな」


そう言うと日菜は、起き上がって否定する


『そ、そんなんじゃないよっ・・・』


そうやって必死で否定する日菜が可愛くて


俺のせいじゃないよって・・・言ってくれてるみたいで


嬉しくて・・・・・・・・


愛しくて・・・・・・・・


この手で一生守っていけたらどんなにいいかな


守ることさえ、俺には出来ないんだろうけど・・・


いつか、引き離されてしまうかもしれないから


今が一番大切で


「うん、もういいから・・・寝て?風邪酷くなったら嫌じゃん?」


『う、うん・・・わかった・・・おやすみぃ・・・』


そう言うと、日菜はゆっくり目を閉じた


熱があるせいか、日菜はすぐに寝息をたて、眠った


俺は日菜の寝顔を眺めていた


外は嵐みたいに雪が吹き荒れていて


この想いが消されるような気がして・・・・


少し怖かった


ねぇ・・・日菜


頼むから・・・もう、泣かないで


泣けば泣くほど不安がつのってしまうから

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