◇禁断恋愛◆
11時半頃・・・・俺は家に帰った


家はもう、暗くて父さんと母さんは寝てるみたいだった


ただ、リビングにだけ、揺らめく薄い光と、小さなテレビの音が聞こえる


日菜?日菜じゃありませんように・・・・


そう思ってリビングへのドアを開けた


テレビの前のソファには日菜が眠ってた


テレビつけっぱなしで電気もつけないで


あぁ、そっか・・・今日は日菜が好きな「NANA」やってる日か・・・・


俺はテレビを消した


明かりは、もう、月の光だけになった


日菜の白い頬にそっと触れた


どうしようもない、虚しさと切なさに覆われる


「日菜・・・・・・・・・・」


愛しい君の名前を呼ぶ


「好きだ、好きだ・・・好きだ・・・なんでわかってくれないんだ・・・」


なんて言ったって日菜はわかってない


わかってほしいんだ


好きなんだ・・・・・・・・・・・どうしようもなく・・・
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