あの男は私に嘘をつく
がちゃっ









外から見て、家に明かりが点いていない時点で、ただいま、という言葉はいらなかった。










階段の電気をつけ、二階に上がる。








ベッドに横になり、なにもない天井を見ると、今日の出来事が次々と映画のように流れていった。














幸せなこと…………。













悲しいこと…………。













もし、先生に出会わなかったら、













私は修二を選んでたのかな……。











分かんないな……。












どうでもいいような人じゃないもん、修二は。今までみたいに、ポイッてできるような人じゃ…ない。











……て、私ホントにてきとーな恋しかしてないんだな。











初めてかもしれない。












人をこんなに信じて、好きになったのは……。
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