【危険なイケメン男の甘甘話】極道の組長が恋したのは敵の毒舌組長だった。
あたしは心の中でそう呟くと、側に置いてあった花瓶に八つ当たりをした。



すると、ちょうど利人が歩く振動に寄ってぐらりとなっていた花瓶が、今のあたしの八つ当たりのせいで、揺れて花瓶が床に落っこちてしまったのだ。



パリン!!



屋敷に広がる大きな音。



やばい……



あたしは、瞬時にそう思った。その花瓶は、お爺ちゃんが大切にオークションで買った花瓶だったからだ。



一個、何十万もするらしい。有名な花瓶なんだぞ?って、昔自慢していたのを思い出す。




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