幸福壮の変人たち(仮)


「な、なにするんですか!!」


王子はまたも爽やかに笑うと柔らかな手つきで私の髪を撫でた。


「本当にかわいい…」


優しげな眼差しで見つめられ、私の心拍数はバクバクと一気に上昇した。

格好はともかく、王子は本当に綺麗な顔をしているから……

私が、王子の態度にオロオロしていると、王子は笑って、言った。


「理乃ちゃんは、ポチにそっくりなんだよ」

「………は?」


……ポチ?
ポチってアレですか? 犬?


< 5 / 11 >

この作品をシェア

pagetop