【詩集】PM4:39
飴玉
甘い記憶と暗い未来
残酷に進む針に想い寄せて
今日も適度に
僕の足は進んでくれるから
…それでいい
ふと物欲しくなって
ポケットに突っ込んだ手が
掴み取ったものは何?
日々の充実
満点のテスト
未来行き栄光の切符
そんなの願っちゃいない
本当に欲しいものは何?
転がる飴玉
僕の手のひらの上
…誰かにあげてみようかな
奮い立つ妙な感情
変わらない速度で針は進む
【変わらない毎日が
欲しいわけじゃないんだ】
「適当だよ、今日も明日も」
「楽しいの?」
「わかんない」
「ふぅん」
「飴、あげようか」
「……ありがとっ!」
普通の毎日、普通の会話、普通の対応…普通の、笑顔?
ただ君だけが、俺の「普通」を狂わせる。