△関係
失われた存在
「翔太!!」
「翔太!」
病室のドアを開けながら、私と桃威は叫んだ。
ベッドには、体中に包帯が巻かれて痛々しい姿の翔太が横たわっていた。
その横では、看護婦さんが点滴のチェックをしている。
「翔太、大丈夫か?」
桃威が覗き込む。
「翔太、分かる?」
私も翔太に聞いた。
だ…れ…??
翔太の口がそう動いた。
「…え?」
私は目を見開いて固まった。
今、翔太は、私と桃威を見て「誰か」と言った。
頭を強打した後遺症って……
私は、自分でも血の気が引いていくのが分かった。
「どうしたの?理香」
お母さんが私の異変に気付いた。
私は部屋にいた看護婦さんに
「すいません…翔太、何か変なんですが…」
と震える声で伝えた。
「変?」
看護婦さんの手が止まり、翔太をまじまじと見る。
「渡邊翔太君?」
看護婦さんに呼ばれても、何の反応も示さない。
目をキョロキョロさせるだけ。
「翔太!」
病室のドアを開けながら、私と桃威は叫んだ。
ベッドには、体中に包帯が巻かれて痛々しい姿の翔太が横たわっていた。
その横では、看護婦さんが点滴のチェックをしている。
「翔太、大丈夫か?」
桃威が覗き込む。
「翔太、分かる?」
私も翔太に聞いた。
だ…れ…??
翔太の口がそう動いた。
「…え?」
私は目を見開いて固まった。
今、翔太は、私と桃威を見て「誰か」と言った。
頭を強打した後遺症って……
私は、自分でも血の気が引いていくのが分かった。
「どうしたの?理香」
お母さんが私の異変に気付いた。
私は部屋にいた看護婦さんに
「すいません…翔太、何か変なんですが…」
と震える声で伝えた。
「変?」
看護婦さんの手が止まり、翔太をまじまじと見る。
「渡邊翔太君?」
看護婦さんに呼ばれても、何の反応も示さない。
目をキョロキョロさせるだけ。