Dear;You
ずっと、・・・・愛す、

その言葉が頭の中で反響していた。
打ち消そうとしても、消える事のない、言葉。



好き・・・・・・




「大河・・・・っっ」




愛してる・・・・・・?






「・・・紗絢っ」








屋上の向こう側からかすかに見える時計の針は、もう予鈴の鳴る頃に近づいていた。







「・・・・帰ろ、大河」







しばらく躊躇った後、



「おう!帰るか♪」

と大河はあたしの手をとった。



「・・・・ひゃあっ・・ちょッ大河なにすんの・・・・っ///」

ぎゅっ、て握られているあたしの左手・・・・


大河の右手の暖かさ。




どきどきしちゃうでしょ・・・・っ?///



「行きの仕返しーっ」



「仕返しってひどいよおっ!!あたし急いでただけでしょーっ!?」


「いいの♪・・・・よしっ♪走るよ!」



「・・・きゃっ///」

風が強くてスカートが、ひらっ、てめくれた。


「みーえた♪」


「はあー!?」


「スカートの中ーっ」


「馬鹿ーっ!!!」


でも、・・・・でも
こんなに無邪気に笑っている大河を見ると、どうしても許したくなっちゃうんだ。


あたしほんと馬鹿かもしれないな。


「行こっ♪てかさっきスカートん中見てねえからな」


「・・・・もおっ・・どっちでもいいよっ///」


「じゃあみた♪・・・うっそー」

「・・・もお!くそ大河」


「馬鹿紗絢ーっ」


走っても走っても、まだ遠い。


「・・・ねえッ・・・っ・・・間に合うかな・・・ァ大河?」


「・・・まにあう・・ッ」



大河はあたしの手をさっきより強く握った。


また・・・・
またどきどきが、止まらなくなった。
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