Dear;You


午後の授業は最悪な国語

「たるーい」
と呟く大河をよそに

さとう・・・たいが

すず・・・き・・・さあ・・や

授業中ノートの隅に
書いてみたけれど・・・

「たるーい!なあ?紗絢っ・・・・て、お前さー聞いてる−!?」


恋は叶いそうにないよ


「大河っ・・・授業中だよ?集中集中っ」

「お前こそ集中集中」

「は?あたし集中しとるしっ」
あたしはノートの隅を腕で隠した。


「ふうん♪じゃ、そのノートに何書いてんのかなー?」

「別に・・・っ!ただノートとってただけだよっ」

ほんとは違うけど・・・
ばれたくない。

「見せろよおっ♪ほーら♪」

大河はあたしのノートをすんなり取り上げる。

「きゃっ///」


見られた!と思うと
恥ずかしくてつい
奇声を発してしまった

「・・・ぁ・・・たいが・・・」

ごめん、それしか
思いつかなかった。


「紗絢・・・・これ・・・」


「大河・・・ごめん・・・っ」

「・・・いやっ・・俺なんも見てねえからっ」


大河・・・・・


でもわかってるんだよ?
左藤大河
鈴木紗絢
の落書きを
大河が今見たこと。

そこに
告白の言葉が
書かれていたこと。

それを見てない、って
大河は言った・・・だけど





答えてほしかった・・・・
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