Dear;You
そう言って、大河は校門を開けた。

(いがいと簡単に開くんだ・・・・)


「よっしゃ♪開いた♪」


「てかなんで校門閉まってたんだろお」

「先生が遅刻してんじゃねえ?」


それはないだろ、と思いつつ、ここは可愛く、

「そうだね♪」
満面の笑み。


「・・・・教室行こっか!」


「ぅん行こ!」


大河と校門で会うなんて、はじめてのこと。
いつもは・・・あたしが遅いからな、寝坊とかして。


「大河あ・・・大河と一緒に教室なんてはじめてだねっ♪」

「おう・・・・だってお前遅刻ばーっかりするじゃんよお♪」

うっさいなあ!
「・・・う・・・わかってるよっ!!ち・・・遅刻ぐらいいいでしょっ///」

駄目、言葉遣い、もっと綺麗に。

行動は可愛く。



あたしは大河の肩をたたいてみた。


「・・・あっやべ〜骨折したかもー・・・っ・・・て嘘ー!」

「わかってるもん!!」



「・・・てか・・さ?教室とか廊下とかさっきから人いなくね?・・・俺らだけ?」


「・・・あ、大丈夫だって!もうすぐ教室だしっ・・・誰か一人ぐらいいるって♪」


「でもほかのクラスいないじゃんかあ?ヤばくねえか?」


「たしかに・・・いつもの騒がしさがないよーな」
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