人魚の淡い恋～美しく、儚く散った人魚の物語～

第３章帰還

バシャ―ン

５人は海に飛び込んだ

イクト、ルカ、翔は人魚になった

そして暗い海の底

「ここが海底・・・」
「何か暗いな・・」
「イクト。」
「あぁ」

イクトはルカにケースを差し出した

「このケースの中には何が？」
「母さんと父さんから貰ったのよ・・」

パカッ

開けると２つの真珠が入っていた

その１つをそっと取り出した

「翔・・これは本来は翔が持ってて良い物」
「これは？」
「いいそびれていた成人おめでとう・・・母さんと父さんも本当は翔に伝えたかった言葉
・・私から言う」
「姉さん、母さん、父さん」
「この真珠は成人した人魚に渡される真珠。母さんに頼まれて私が持ってた」
「ありがとう・・・」

翔は一筋の涙を流した

「翔・・・ごめんね。お母様とお父様を助けられなくて・・・」

翔を包む用に抱いた

そして二度と流さないって決めた涙が零れた

「ごめんね。助けられなくて・・ごめん」
「姉さん。」
「ルカ姫。翔様。」
「イクト。」
「行きましょう・・・そして翔様に全てを話しましょう」
「・・・・」
「辛いでしょうが話した方が良いと・・・」
「少し、２人にさして」
「分かりました」

イクトは２人を連れて離れて行った

「この記憶は私の記憶。これを全て見て」

と言って額に触れた

そして全ての記憶を見て

「酷い・・。」
「ごめんね・・・」

ドサッ

「！？」
「ルカ！！ルカ！！」