あじゃあじゃラブリー
「えっ?」

ドクターとナースがあわただしく出入りしている。

「な・・・・なにごと?」

廊下で呆然として それを見ていたら、彼女が駆け寄ってきた。

「吐血しちゃったのよ。 それもかなり 大量に・・・」

「えっ?」

ナースが私のところに歩いてきた。

「緊急輸血が必要なんです。今手配はかけているんですが 一刻を争います
 失礼ですが・・・ご家族で患者さんと同じO型の方はいらっしゃいますか!」

【家族ではないが・・・・私・・・O型です・・・・】

「あ・・・私Oですが・・・・・」【馬鹿だねぇ~~黙っていればいいのに・・】

「O型ですか?採血します。」

【えっ・・・あの・・・決断 はや!!( ̄Д ̄;;】

「お願いします!」

 受付嬢が押し出すようにそう言った。

【お・・・お願いしますって・・・・な・・・なんで あんたが代返するん!!】

結局 300CCも採血されたし。

輸血している 彼の横でお昼寝つきで・・・・

【はいはい・・・ありがたいことだわ。】

仕事で疲れていた事もあって 不覚にも爆睡・・・・・

目を覚ますと あいつがこっちを見ていた。

その顔がとても幸せそうに見えたのは気のせい?

し・・・しかし 好きでもない男に無防備に寝顔見られるなんて

まずくねぇ~~~???

「ごめん・・・・思わず 寝た。」照れ隠しに思わず口をついて言葉がでた。

「ありがとう・・・・血を分けてくれたんだって?」

「半強制的にね。」【分けたなんて・・・取られたんだぃ・・・s(●`ヘ´●;)ゞ】

「ごめん・・・・」

「謝らなくていいから 早く思い出してよね。」

「あっ・・・・・」

「思い出した?」

「いや・・・・・」

「そっか・・・・・」

思わずため息が出た。

「あのさ・・・帰っていいよ・・・もう馬鹿な真似しないし。」

そう言った あいつの顔が妙に寂しげに見えた。

「付き添いもなく 無責任にかえれないでしょ・・・」

思わず 心にも無い事を抜かしてしまった・・・・

とっさにあいつの表情が明るくなったように感じた。


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