あじゃあじゃラブリー
単純なやつめ・・・・と思いながら 一番お人よしなのはあたしじゃん・・・・

なんだか 心の中でもう一人の私が とほほ・・・・とため息をついた。

あいつの吐血は私の血を輸血したお陰かその日のうちに落ち着いた。

が・・・・記憶は一向に 戻る気配が無く 

新しく 週が始まってしまった。


職場にプライベートは一切持ち込まない!!


それがポリシーのはず!!だったのに・・・・・


顔色は正直だったようだ。


いつになく 冴えない顔して ため息の数が増えていたようだ・・・

反対側のデスクに座っている ほんの少しだけ入社が早い 高校時代の同級生の

吉木 裕也が そんな私をからかった。

「お~~い!!浅香 月曜日から 冴えない面してるぞぉ~」

「えっ? 化粧のり悪い?」

「ああ・・目の下には クマ飼っちゃって。 遊びすぎたんじゃねぇ~の?」

 【だったらいいんですがぁ~~~】

「ああ・・・そうかも・・・生気吸い取られたのかも・・・・」

 【血も吸い取られたしね・・・・・】

「おまえの 生気吸ったやつに 同情するよ!!」

【けっ!!ヨシキのやつ・・・・相変わらず 口が悪い!!】

「はいはい・・・・無駄口叩いてないで ちゃっちゃと 営業行ったら?」

「え? 今日は 福祉用具の営業方針会議だろうが・・・・おまえ
 プレゼンするんじゃなかったの?」

「ひっ・・・・・・・」

【いけない・・・・忘れていた・・・・ついでに まとめた資料の
 ディスクも御家のパソコンの中だ・・・・・】

「まさか・・・おまえ・・・・」

「お願い!!速攻 あたしを おうちのパソコンまで送ってぇ~~!!」



< 11 / 150 >

この作品をシェア

pagetop