あじゃあじゃラブリー
ヨシキに速攻飛んでもらって 事なきを得る・・・・

本店の会議室から戻る車の中でヨシキがぶつぶつ・・・・

【確かに ぶつぶつ言われても仕方ないわ・・・・】

運転しながら ぶつぶつ言ってる ヨシキの言葉を完璧雑音化しながら

私は 習得物の記憶障害男の事を考えていた。

「おい!!聞いているのかよ。」

 【あっ・・・・ごめん・・・聞いてなかったし・・・・
  でも、まさか聞いてないなんていえないよね・・・・】

「聞いてるよ。」

「じゃ・・・何とか言えよ。」

 【あはは・・・何とか言えよって・・・・言われてもね・・・・】

「聞いてなかったんだろう。」

「えっ?あはは・・・・大正解」

「何があったんだ? 」

「べ・・・・別に・・・・」

「所長に けちょん けちょんに 言われていたようだけど・・・・
 まさか それが尾をひいている?」

「そんなこと いつもの事じゃん。」

「だよなぁ・・・・じゃぁ、何悩んでいるんだよ。」

「ヨシキには関係ないことだよ。」

【拾った男の事で悩んでいます。なんてこいつに話したら 笑われるよ】

「まっ・・・言いたくなかったら 別に言わなくてもいいけどさ・・・
 恋愛の悩みなら 俺に相談してくれよな!!」

「えっ!!経験もない ヨシキに 恋愛相談なんて一番ありえない。」

「言ってくれるじゃん。あっ・・・拠点に戻る前に 飯食ってかない?
 俺、腹へっちゃってさ。」

「うん。」

喫茶店に入り ランチのパスタセットをオーダー。


私のパスタより ヨシキのナポリタンが早く運ばれてきた。


ヨシキの奴・・・このお店に来ると いつも ナポリタンだ。

「好きだね・・・・」

アイスコーヒーを口にしながら私は思わず呆れてつぶやいた。


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