あじゃあじゃラブリー
「全紙 見てないんじゃないですか?」

「いや!!俺はミーはだからな。俺の元患者の大出 旬に関しては事細かに
 チェックを入れているんだ!!」

「そうそう。いつ 旬が 由真ちゃんの事 世間に公表するか私と幸彦にとってみたら
 最大の関心事ですもんね!!」

「はぁ???わたしは今朝、喫茶店で しっかりこの目で見て・・・・」

「旬に確認した・・・・」

「・・・・・してないけど・・・・・」

そうだよ・・・・あの時 すんごい 絶妙のタイミングで あいつ店に入ってきたんだよ。でも、確認しなかったよ・・・・

「馬鹿ね。そんなんで 俳優業の彼女してられるん?」

「だって・・・・・」

「携帯貸して!!」

「はっ?」

「旬の電話番号とか 登録してないの?!」

「してありません・・・・・だって・・・・先程 新規で変えてきたばかりですから」

「あぁぁぁ???やってらんない。幸彦 ほかんとこで 飲みなおそう。
 こんな 根暗で 後ろ向きの子相手に飲んでいたら あたしたちの
 幸せな気分までぶっ飛んじゃうよ。」

「ほんとうだ。行こうか アッコ」

「行こう!!行こう」

「あの・・・・ちょっと待って・・・・・」

「待ちません!!行こう 幸彦!!あんたの惚れてた 女、所詮この程度?」

「えっ・・・・アッコおまえ・・・・」

「私が知らんで あんたとお付き合いしてたとでも?舐めないの!!」

「負けそうだな 本当にもう・・・・」瀬川がつぶやいてたちあがった。

 出て行こうとしたアッコが由真に背中をむけたまま言った。

「私と幸彦の恋愛には 由真ちゃん あんたにはわからない 沢山の
 障害があるの!!私のこの障害に対しても 世間の理解は完全じゃない!
 私は女よ!!でもね、いざ こうなると 相手の男性もそうだけど
 身内がいい顔しないのよ・・・・ううん 男性まで好奇な目でみられる。
 幸彦は それでも私を女としてみてくれた。そう信じてる。」

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