あじゃあじゃラブリー
「どういう意味だよ・・・」

「あんたが 本当に 彼女が流した子供に悪いと思うなら。彼女の宿していた命が
 あんたの子供だって 確信しているなら あんた 死んでる場合じゃないでしょ?
 いい女見つけてさ 所帯もって あんたの子供この世に誕生させてあげるべきじゃない
 の? あたしは そう 思うけどね!!さて 偉そうに 言うだけ言ったから
 あたしは 帰る!!あっ・・・そうだ。 はい。これ 保険証ね。」

保険証をあいつの ベッドの上に投げると 勝手にお役ごめんして 帰った。


言うだけ言った。

それでも あいつが 死を選ぶなら 仕方ない。

あいつの命。私に とやくする権利なんて到底無い。

私の彼氏でもあるまいしね・・・・



病室を後にして 長い廊下を歩いていくと 途中の産婦人科の待合の

長いすに なんと ヨシキが 人待ち顔で座っていた。

【なんか、私 まずいところに通りかかった????】

Uターンするのも変だし・・・・

こうい時は 知らないフリして通り過ぎてやる・・・・・べきだよな・・・


知らん顔して通り過ぎてやったのに ヨシキのやつ、自分から声をかけてきた。

「あれ?浅香。どうしたん?」

「ど・・・・どうしたんって・・・・」

【おまえ 自分が とても立場的に誤解招きやすい所にいるの自覚してないんか】

「ヨシキこそ・・・・ 一番場違いな 科にいるじゃん。」

「あっ・・・・・」

私に指摘されて 改めて感じたのか・・・・ヨシキ 動揺・・・・

【律儀に 動揺してくれなくていいって・・・・・】

「あ・・・姉貴がさ・・・・」

「姉貴?」

「あ・・・兄貴の嫁さん。」

「なんで あんたが・・・・産婦人科?」

「急に産気づいちゃってさ・・・・」

「は・・・はぁ????」

「ま・・・まじだってばさ!!」

「ふふ。。」

ヨシキの動揺っぷり半端じゃなくて おかしい・・・・・



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