あじゃあじゃラブリー
「それで あいつの 病状は・・・・」

「よくないわね・・・・あまりにも 撮影中にいろんなトラブル起こすから
 最終回のストーリー変えたみたいだし・・・・」

「トラブルって・・・・」

「鼻血、発熱 貧血によるめまい・・・・撮影がこれで何度も中断するのよ・・・
 彼は 無理して頑張るんだけど・・・体がついていかないのよ・・・・
 しょっちゅう 倒れて・・・・だから 病院のベッドで横たわるシーンを増やしたり
 本当は ハッピーエンドにしたかったらしいけど・・・・」

「そうなんだ・・・」

「このままだと、彼の俳優生命もだけど 彼自身の命方も終わる・・・・そうなったら
 旬 かわいそうすぎるでしょ?人生に明るい思い出を残せない・・・
 それって 悲しすぎない?」

確かに 悲しすぎる・・・・・

「由真ちゃん・・・・100歩譲って 彼の事恋人にしなくてもいい 男として
 愛せないなら 友達としてでもいい。彼の気持ちを 受け止めてあげてほしいの」

【でも、それって むずかしくないかぃ・・・・・あっこねーさん・・・・】

返事に困って うつむいた私に あっこねーさんが言葉を重ねた。

「愛情って どこにどんなふうに 潜んでいるのか 誰だってわからないもんだよ
 かまえて 見つけるもんじゃないと思うし 無理して生まれるものじゃないでしょ?
 違うかな?・・・・」

あっこねーさんの その一言で なんとなく 気持ちが軽くなったような気がした。

今 私があいつに対して抱いてる感情に素直にむきあえばいいんだ・・・・

そんな気がした。

そう・・・・今は あいつが病気と向き合ってくれる事・・・・・

あいつに 生き抜いてもらうこと・・・・

その目的に あいつが私を愛する事を選んだとしても 私がそれに
無理やり 合わせる必要はないのだし・・・・・

「わかった。とにかく 病気は治療するように 私からも説得してみるよ。」

「うん。よろしく!!それじゃ 気合入れに飲みますかぁ~~!!もう
 しらふでいる必要もないでしょ?」

「いえ・・・・あの・・・明日は仕事なので・・・・・」

「ふふ・・・意外と まじめなのね。」

「あっこねーさんが不真面目すぎるんです。」


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