あじゃあじゃラブリー
そんなやり取りをして 今まさに 飲みましょうか・・・・とコップにお酒を注いだ瞬間にあっこねーさんの携帯がなった。

「ごめん!!電源きっとかないで!!」

そう言いながら電話に出たあっこねーさんの表情がにわかに険しくなった。

電話を切るなり私の腕をつかんだ。

「由真ちゃん出番!!」

「えっ?」

「大出旬が 現場で 鼻血がとまらなくなって 病院へ緊急搬送された。
 ショック状態が出て危ないらしい!!」

「うそ・・・・・」

あっこねーさんの車で病院に行くと待合室が 現場のスタッフと思しき人達でごったがえしていた。中には採血に応じたのだろう 腕に止血バンをはっている者たちもいる。

みんなあいつの頑張りを応援してるんだ・・・・

そんな風に思っている所へ あっこねーさんが駆けてきた。

「危ない所 超えたって・・・・今 処置室にいるようだけど・・・・会っていく?」

「うん。」

「おっ!!拒否らないね。」

「あいつに 病気と向き合ってほしいからね・・・・」

「あら?由真ちゃんは 旬と向き合わないの?」

「それとこれとは 別です!!」

「どう 別なのか私にはわからないけど、まぁ・・・いっか・・・・」

そう言いながら あっこねーさんは 処置室に私を案内した。

白いカーテンをそっと 開けると 私が来たことにも気がつかないで


あいつは 輸血を受けながら軽く目を閉じていた。

「よっ!!」

小声で声をかけると 少しだるそうな瞳をこちらに向けた

「何見て 血が止まらなくなる程 興奮して鼻血だしたの?」

私の冗談にあいつが少し疲れたような笑いを返した。

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