あじゃあじゃラブリー
「来てくれたの?」

「うれしい?」

「うん。」

【えっ・・・・・そ・・・・そんな ストレートに言われると・・・・】

「しかし、血の気が多くて困ったもんだね。」

「そうだね・・・・」

「自分の病気わかってる?」

「聴いてる・・・・」

「聴いててこのざま?」

「・・・・・・」

「今のままだと どうなるか わかってる?」

「うん・・・」

「今のままだと 心配して 心を痛める人が沢山いることわかってる?」

「浅香さんも そう?」

「当たり前でしょ・・・・」

「好きでもない奴が 病気でも心配するの? 気になるの?」

「誰が 好きじゃないって言った?」

「じゃぁ・・・・好き?」

「好きよ。」

「ふ・・・好きにも ランクがあるんでしょ?」

「あるの? じゃぁ、あんたは 何ランク?」

「どうでもいいランク。」

「本当にそう思ってるの?」

「思っている。願ってはいないけど・・・・」

そう言って あいつがため息をついたところへナースが注射を持って入ってきた。

「大出さん ATGの注射をするように指示が出ています。お家の方ですか?
 注射をしたら 304号室へお連れいたしますので そちらでお待ちに
 なっていてください。」

ナースに追い出されるがままに私の足はなぜか 自然に304号室へと向いていた。
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