あじゃあじゃラブリー
しばらく 沈黙が続いた。

あいつが 静かに言った。

「帰ってくれないか・・・・」

「えっ?」

「ふ・・・話すんじゃ無かったよ・・・・」

「どうして?」

「同情で あんたの気持ちをものにしようだなんて・・・最低だ。」

「同情だなんて・・・・」

そう言ってはみたものの 実際同情しているのか していないのか わからなかった。

「帰ってくれ!!一人にしてくれ!!」

あいつの 気迫に負けて病室を出た。

ドクターの言葉が頭をよぎっていった
骨髄移植・・・・かぁ・・・・

骨髄移植・・・・

ふぅ~・・・・・

「なに たそがれているんだよ!!」

なに???ヨシキの声?

振り向くと ヨシキが立っていた。

「あんたがどうして?あっ、義姉さん?」

「いいや。迎えにきてやったんだ。」

「なんで 私がここにいるって、わかったん?ストーカーか?おまえ。」

「いやぁ?」

そう言って ヨシキが 止血バンを貼った腕を見せた。
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